2016-03-15(Tue)

ローマ法王謁見の服装に関する検証② ~謁見時のドレスコード~


(この記事は3月8日の検証記事の続きです。前回の記事リンク

【法王に謁見するときのマナー】

ローマ法王との謁見は観光客向けのインフォメーションサイト(リンク)があり、
そこにドレスコードも書かれてました。

女性は長ズボン、カプリパンツ、スカートやワンピースも許可されてるが
膝を覆う長さであること、ショートパンツやミニスカートはダメ。
上着は肩を覆い、少なくとも半袖で、ノースリーブTシャツは認めない。

服装の色に関する指定はないので、普通の謁見時に禁止される色はないんじゃ?

法王謁見時に白い服が許されるカトリッククイーン7人の内、
モナコのシャルレーヌ公妃とスペインのレティシア王妃、
ベルギーのマティルド王妃の3人は真っ直ぐ立った状態でも
スカートから膝が半分くらい見えてましたねw
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【皇后陛下の服装はマナー違反か?】

1993年9月3日、イタリアのガンドルフォ城でヨハネ・パウロ2世に会った両陛下。
20160226007.jpg
こんな昔の写真を持ち出しきて、白い服を着てると叩いたんですね・・・
長袖に膝を覆う長さのスカートですから、無問題でしょう。

英語ウィキの「白の特権」の項目でも、
「Protocol for papal audiences formerly required that women wear
a long black dress with a high collar and long sleeves, and a black mantilla.
(法王謁見のプロトコールでは、かつて女性は高い襟に長袖の黒いロングドレスと
黒いマンティラの着用が求められた。)
と書かれてますから、
今はそこまで厳格ではないのでしょう。
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【法王とキリスト教徒の白い服】

実はクリスチャンの女性が白い服でローマ法王に会ったのは
今までにもあったんですね。
前記事で紹介したブレア夫人以外の事例を見てみたいと思います。

★多分、(中道とされる)聖公会信者

2014年の第69回国際連合総会議長を務めたウガンダの外務大臣Sam Kutesaと
白い服を着た夫人のジェニファーとローマ法王フランシスコ。
20160302011.jpg
Sam Kutesa外務大臣とウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領は
クリスチャン(聖公会、イギリス国教会に属する教派)で、
ジェニファーの従姉妹で大統領の妻ジャネット・ムセベニもクリスチャン。
ジェニファーもクリスチャン(特に聖公会)の可能性が高いと思われますわ。
キリスト教徒は改宗しないと結婚できないことが多いですもんね。

英語ウィキのウガンダの項目によると、ウガンダは2002年の国勢調査で
人口の85%がキリスト教徒との結果が出ており、最大がカトリック41.9%
次がウガンダ聖公会35.9%。(聖公会はカトリックとプロテスタントの中道派とか)


★プロテスタント信者

2008年4月16日にホワイトハウスの歓迎レセプションにて、ローマ法王の手に
キスをするアメリカ合衆国下院議長ナンシー・ペロシ。
ペロシ元下院議長はカトリックですが、黒い服は着てませんね。

ブッシュ夫人はクリスチャン(プロテスタント系のメソジスト)ですが
真っ白い服を着ていますわ♪誰も批判してないみたいだけどw

(写真は当時のローマ法王ベネディクト16世。2013年2月28日に退位し、現在は名誉教皇。)
20160302009.jpg


★カトリック信者

1981年にマラカニアン宮殿で故マルコス大統領夫人のイメルダが
白いドレス姿でローマ法王に会ってたみたいw
20160302013.jpg

マルコス大統領はご夫婦そろってカトリックだったらしさ~!

もう1例。
先月12日にメキシコ・シティ国際空港でローマ法王を出迎えたメキシコの
ニエト大統領と夫人のアンへリカの写真をご覧くださいまし。

ニエト大統領もご夫婦そろってカトリックです♪
奥様は白い服をお召しになってますけどぉw
20160309001.jpg
南米のTV局テレスールのニュースサイトによると、
メキシコはブラジルに次いで世界で二番目に大きいカトリック国で、
世界のカトリック教徒の41%が南米に集中してるそうです。(注①)

英語ウィキもチェックすると、メキシコは人口の82.7%がカトリックだそう。
カトリック教国といえるでしょうね。

で、英語メディアでは白い服のニエト夫人の写真も載せた上で
熱烈な歓迎を受けたと報道
されてますたわ!
'The world loves you':
Mariachis and Mexico's faithful welcome Francis

(faithful は「1 (義務の遂行などに)忠実な,熱心な,献身的な;(人・信条などに)忠実な」等の意味がありますね。)
20160302014.jpg
この画像をつけた上でfaithfulな歓迎だと報道されたんですから
宗教的な謁見でない限り、白い服は無問題でそ!
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【注釈】

注①:テレスール(teleSUR)はベネズエラに本社を置く、南米全体を対象にしたTV局で、
2005年7月24日に開局した。
(41%のカトリック教徒が南米に集中のソース:teleSUR 2016年2月12日の記事
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【宗教ソースリンク一覧】

個人の宗教はそれぞれの英語ウィキ項目の写真下のプロフィールに記載
されてます。

ウガンダの外務大臣 Sam Kutesa
ウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領 Yoweri Museveni
ムセベニ大統領の妻ジャネット夫人 Janet Museveni
元アメリカ合衆国下院議長ナンシー・ペロシ Nancy Pelosi
ジョージ・W・ブッシュ元大統領夫人ローラ Laura Bush
メキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領 Enrique Peña Nieto
ニエト大統領夫人アンヘリカ Angélica Rivera
フィリピンのマルコス大統領 Ferdinand Marcos
マルコス大統領夫人イメルダ Imelda Marcos

ウガンダの宗教 Uganda
メキシコの宗教 Religion in Mexico
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【画像出典元リンク一覧】

両陛下とローマ法王の画像 → Getty Images①Getty Images②
ウガンダ外務大臣夫人とローマ法王 → ニュースサイト Theinsider Ugandaより
メキシコ大統領夫妻とローマ法王 → The GuardianGetty Imagesより
マルコス大統領夫妻とローマ法王 ブログ FilipiKnowより


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コメント

No title

Mansikka様こんばんは。
 
怒濤の検証記事ありがとうございます。
白の特権とか謁見時のドレスコードとか知らない事ばかりで、大変勉強になります。
こうして見比べてみると何の問題もないですよね。
しかも皇后陛下が一番慎ましやかに見えます。服装だけでなく内面も…。

No title

初めまして、一条の会で検証を続けている真島と申します。
いつもリンクをありがとうございます。

皇后陛下のバチカンの「白の衣装」と、雅子妃殿下の衣装かぶりについて、
日本マナー・プロトコール協会に問い合わせをいたしました。
外務省の儀典官としてご活躍されたという理事の方からお返事をいただきました。

>バチカンの衣装のプロトコールについて
「白」についての規制はありません。
女性の服装について推奨されるのは、
・法皇様に謁見するときは、
1、頭にかぶり物(ベール)を着用すること(これすらも守らないお客様はけっこういます)
2、胸や腕が露出していない服装をすること、くらいです。
ちなみに「推奨」であって、「規則」ではありません。

>海外から国賓を招く際、その国賓と、スーツ、ドレスの色を同じくすることは、
マナー違反ではない。


マナーは、最低限の定則があったとしても、状況や価値観によって変わりえるものだ、臨機応変、
柔軟に考えることが必要だということを、改めて強調したいと思います。

とのことでした。
したがって、雅子妃殿下が「衣装かぶり」と批判されているものは、まったく根拠がありません。
しかもバッシングブロガーたちは、時系列をずらして、同じであるかのように捜査している例が多々あり、
真にお気の毒というしかありません。

ここで大切なのは、理事の方がおっしゃっている「臨機応変」「柔軟」というお言葉で、
絶対にこうでなければならない、というマナーはあり得ないということです。
あり得ないことを根拠に皇后陛下、そして妃殿下をバッシングするのは、もはや確信犯と言えるでしょう。

今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。



Re: 真嶋様へ

> 初めまして、一条の会で検証を続けている真島と申します。
> いつもリンクをありがとうございます。

おお~!真嶋様、初めましてm(__)m
いつも真嶋様の検証記事で勉強させていただいております。

> 皇后陛下のバチカンの「白の衣装」と、雅子妃殿下の衣装かぶりについて、
> 日本マナー・プロトコール協会に問い合わせをいたしました。

お疲れ様ですm(__)m
こうやってご丁寧にご連絡くださって、ありがとうございます。

> 外務省の儀典官としてご活躍されたという理事の方からお返事をいただきました。
おお~、凄いですねぇ。外交儀礼のノウハウを語るに最適な経歴の方ですねぇ。

> >バチカンの衣装のプロトコールについて
> 「白」についての規制はありません。

私が見たバチカンのサイトのドレスコードのページにも、色の指定はありませんでしたわ。

> 女性の服装について推奨されるのは、
> ・法皇様に謁見するときは、
> 1、頭にかぶり物(ベール)を着用すること(これすらも守らないお客様はけっこういます)

カトリッククィーン達もフォーマルな謁見でベール未着用の時がありました。

> 2、胸や腕が露出していない服装をすること、くらいです。
> ちなみに「推奨」であって、「規則」ではありません。

私が見た英語サイトのマナーの記載でも、法王に会う際は「肌を隠し、地味目の服を」というのがあって、それでカトリッククィーンたちも刺繍や織りでゴタゴタした衣装ではなく、シンプルなドレスを着るようです。でも、真面目にしっかり胸元を覆ってる人もいれば、少し開きの深いワンピースを着てる王族もいらっしゃいましたよね。

> >海外から国賓を招く際、その国賓と、スーツ、ドレスの色を同じくすることは、
> マナー違反ではない。

そうですよねぇ。色が被っちゃいけないとなると、相手に何色を着るか問い合わせなくちゃいけませんし、オーダーメイドで服を作る王族も多いでしょうから、十分な準備時間を置かなきゃならず、不便でしょうに。

> マナーは、最低限の定則があったとしても、状況や価値観によって変わりえるものだ、臨機応変、
> 柔軟に考えることが必要だということを、改めて強調したいと思います。

そこなんですよねぇ。法王にも個性がありますしねぇ。時代によっても価値観が変わりますもの。
カジュアルな服装を好む気さくなフランシスコ法王の時代になってから、細かい服装マナーで叩くというのも馬鹿じゃないかしら?と思っちゃいますわ。

> したがって、雅子妃殿下が「衣装かぶり」と批判されているものは、まったく根拠がありません。
> しかもバッシングブロガーたちは、時系列をずらして、同じであるかのように捜査している例が多々あり、
> 真にお気の毒というしかありません。

日本の皇族なんて、目立っちゃいけないというルールでもあるのか、皆さまとても真面目な服装で似たり寄ったりの衣装ですね。この状況では、時系列を無視して「衣装が被った!」と騒ぐのは簡単でしょう。だからといって一人だけ個性的な衣装を着れば、「下品!」等と騒ぐのは目に見えてますし、お気の毒ですよね。

> ここで大切なのは、理事の方がおっしゃっている「臨機応変」「柔軟」というお言葉で、
> 絶対にこうでなければならない、というマナーはあり得ないということです。

マナーの大事なことは、「相手を不快にしない」ですものね。相手の個性が千差万別である以上、マナーも時と場合によって、臨機応変に変えなきゃいけない。空気を読む力、相手の気持ちを汲み取る共感力、優しさなどが大事かと私も考えています。

あり得ないことを根拠に皇后陛下、そして妃殿下をバッシングするのは、もはや確信犯と言えるでしょう。
自分勝手な思い込み(法王の前では黒のマンティラ必須など)を元に些細なことでバッシングする、そんな自分本位な人間にマナーを語る資格があるのかしら?と思っちゃいますわ。バッシングブロガー達の恣意的な情報取捨選択ぶりを見てると、確信犯でしょうね。

> 今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
こちらこそ、今後ともどうぞよろしくお願いしますm(__)m

Re: めろでぃ様へ

めろでぃ様、おはようごじゃいます♪
 
> 怒濤の検証記事ありがとうございます。
> 白の特権とか謁見時のドレスコードとか知らない事ばかりで、大変勉強になります。

ウリも知らないことだらけで、調べるのが楽しかったデヨ。
バッシングブロガーさん達は知る喜びを放棄してるニダねぇ。もったいないw

> こうして見比べてみると何の問題もないですよね。
> しかも皇后陛下が一番慎ましやかに見えます。服装だけでなく内面も…。

いつも少し膝を覆うスカートで、慎ましい感じですミダね。物腰の柔らかさを見ても上品で、ウリは皇后陛下を誇りに思いますミダ。
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